夏の日、いつもの教室、ボーっと黒板の様で何も無いところを見てる高校生の僕、試験と夏休みの間の授業なんてどーでもいいに決まってるだろっ、誰しもがつく悪態、でも授業には出る真面目な僕、なんてね。
窓の外の空を見上げながら、この空の続く先に何を見ようか?
僕の夏休みはどうなってしまうんだろう?
そんな事を考えていると、ポケットの中に震える携帯電話があった、約3秒のメール受信の合図、さにげなく、かつ素早く机の下で携帯電話を開く。
「メール受信、佐藤由梨」
来た、これを待ってたんだ、今まで何度この男子校の中の奴らからのメールで落胆した事か、ついにきちゃったよ返信が。
「いいよー!花火行きましょ♪やったね!由梨も花火行きたかったよー☆こっちは2人か3人そろいますので♪合コンって思わないで遊ぶって感じで(どう違うんだ 笑)」
クラスの片隅で小さくガッツポーズ。
合コンとかあんま好きじゃないんだよね、なんて話をしたの覚えててくれたんだ、ちょっと嬉しいな。
「ありがとー!よっしゃ、めっちゃテンション上がった!これで夏休みまで授業乗り切れちゃうよ〜そしたらすぐだね!そしたら、2−2でいい?よろしく!!!」

この間の日々の事なんかどうでもいい、花火大会を目標に淡々と、由梨とメールを交わして過ごしていっただけだ。

こうして僕は、由梨とそれぞれの友達の4人で花火大会に行った。